2021年6月、以前から憧れだった「和倉温泉 加賀屋別邸 松乃碧」に宿泊してきました。
加賀屋は、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続日本一を獲得した能登・和倉温泉の老舗旅館。
旅館好きな日本人なら知らない人はいないその加賀屋グループに、2015年10月、「別邸 松乃碧」が仲間入りしました。
「本物の日本と大人の二人」がテーマの加賀屋別邸 松乃碧は、12歳以下の子どもは受け入れない方針を貫いています。
北陸で初めての「オールインクルーシブシステム」を採用しているこの松乃碧には、元々興味を持っていたラクダ。
このたび、念願かなって宿泊が叶いました。つぶさにレポして参ります!
加賀屋別邸 松乃碧 アクセス
レンタカーではなく「サンダーバード」で和倉温泉入り。
あらかじめ到着時間を伝えておいたため、和倉温泉駅前にすでに送迎の車が待機していました。
車で5分ほどで到着。極めてスムーズです。
加賀屋別邸 松乃碧 外観
松乃碧の外観。
意外と普通? いえいえ、玄関前の松は昭和天皇のお手植えによるもの。
ちなみに、宿の名前となった「松」は最も位の高い木であり、加賀屋の別邸に相応しく神聖さとともに長寿を象徴しています。
また、七尾出身の絵師・長谷川等伯の「松林図屏風」の一文字でもあり、この屏風絵は松乃碧の庭園のモチーフにもなっているのだとか。↓
また、「碧」は若々しさの象徴。
世界農業遺産に認定された能登半島の自然を表現しています。
さて、迎えの車から降りるとすでに何人かの従業員の皆さんが待機中。熱烈歓迎を受けながら建物内に入ります。
秘密結社みたいな入口。とても旅館の玄関には見えません。↓
「松乃碧」の看板とともに「Kado Isaburo Museum」の文字が。
ここは輪島市出身の漆工芸家・角偉三郎の作品を展示した美術館でもあるのです。
中に入ると確かにそこは美術館でした。↓HPからお借りした写真。有名なのでご存知の方も多いのでは。
「大人の二人」とともに「美術館に泊まる」ことをコンセプトにした、加賀屋別邸 松乃碧。
静かで優雅な時間の始まりです♪( ´▽`)
加賀屋別邸 松乃碧 インクルーシブシステムと値段
加賀屋別邸 松乃碧の「インクルーシブシステム」とは、施設内で受けられる以下のサービスが全て宿泊料に含まれるシステムです。
- ロビーラウンジのドリンクとスイーツ
- お茶室の呈茶
- 部屋の冷蔵庫内のドリンクとおつまみ
- 湯上りラウンジのアイスクリームとドリンク
- 食事処でのドリンク(夕朝食)
- バー(現在はラウンジ)のドリンクとおつまみ、夜食類
- 温泉湯めぐり
「ドリンク」にはアルコール類が含まれています。
なお特別室と一部の銘柄のアルコール飲料はこの限りではありません。
さて、高級な旅館やホテルに馴染んでいる方もなかなか上の項目全てが含まれたオールインクルーシブシステムはあまり経験がないのではないでしょうか。
貧乏性のラクダ夫婦ですが、一泊しただけではとてもこれらのサービス全てを味わうことはできませんでした。
さて気になるお値段。
2021年6月中の平日、大人2名で利用した時の 1名分の税込み金額は以下の通り。(HPより)
- 和室12畳(ツインベッド)オーシャンビュー 49500円
- 和洋室(和室13畳+ツインベッド+広縁) 55000円
確かにお安くはありませんが、あの加賀屋グループで全てがコミコミのお値段としては割と良心的と言えるのではないでしょうか。
イヤもちろん庶民のラクダにとってはお高いですが、一生に何度も泊まるところでもないし‥
ところで、旅行予約サイト一休.comから宿泊施設を予約すると、常に5%のポイント割引を受けられます。
このポイントは貯めておくこともできるし、即時使うこともできます。
松乃碧のように金額の大きい高級旅館では割引額も大きくなり、ぜひおすすめしたいところ。
こちらは一休ドットコム「加賀屋別邸 松乃碧」の予約ページです↓
加賀屋別邸 松乃碧 ロビーラウンジ
チェックインはラウンジで。座り心地の良いソファが並ぶ、落ち着ける空間です。
本棚はライブラリー。DVDなど部屋に持ち帰って視聴することができます。
奥はバーカウンターのはずですが、コロナ対策のためか閉鎖されていました。残念。
お茶とともに和菓子が運ばれてきました。
やはり「松」「碧」を想起させる独特の練り菓子。器も見事な工芸品のよう。
ロビーラウンジからの眺め。なるほど、確かに「松林図屏風」の趣です。
この日は天気がよく景色も抜群でしたが、雨でも風情がありそうですね。
チェックインの際、スタッフの方から無料でお茶のお手前を体験してみてはとの提案が。
14:00から18:00の間、一席につき1組ずつ(最大6名程度)、本格的な茶道が無料で体験できます。
茶道とは無縁に生きてきた不調法者のラクダ夫婦ですが、未経験でも全く問題ないとのこと。
さっそく申し込んでみました。
加賀屋別邸 松乃碧 茶室「得寮庵」
茶室は「得寮庵」と名付けられた、加賀百万石・前田家ゆかりのもの。
前田家十四代藩主・慶寧公の四女慰姫の行儀見習いの場として江戸時代末期に建てられたものを移設したとの説明を受けました。
建物を出て茶室へと向かうタイミングで。
左が茶室。七尾湾の絶景のほとりに建っています。
独特な釣鐘型の「かとう窓」から茶室内を撮影したもの。
素人のiPhoneでも本当にこのように撮れるんです!
茶室内天井には前田家の家紋である剣梅鉢紋と、鳳凰が交互に描かれています。
茶室内から見た七尾湾。絵のような借景です。
部屋の隅にさりげなく置かれたお道具。裏千家、なのだそうな。
さてお手前が始まりましたが緊張のあまり先生のお姿の写真を撮り忘れました。動画はNGですが写真はOKと言われてたのに(;´д`)
先生の所作が凛として見惚れました。お着物も立派なものだったのではないかなあ。
確か最初にお菓子を頂いたような。サポートしてくれたスタッフの方から説明を頂きましたが内容は失念。甘さ控えめで美味しかった。
静かに置かれた器。さぞ高価なものではと思うと回す手も震えます。(^_^;)
挨拶が終わり、無事お手前は終了。何か緊張しましたが背筋が伸びる感じがして良い経験でした。( ´ ▽ ` )
茶室を海側から見たところ。150年の歴史の重みを感じます。
茶室前の庭園からロビー前までそのまま進むことができます。
人工池と海との対比も素敵です。
加賀屋別邸 松乃碧 館内施設
温泉
温泉は写真が撮れませんのでまたHPからお借りしました。
男性用女性用それぞれに内風呂と露天風呂があります。
こちらは女性用。まさにこんな景色でした。
海側奥に見えるのは水鏡。運が良ければ月や星が反映した美しい情景が見られるのだそう。
湯上りサロン
湯上りサロンは実にゆったりとして、夜はジャズが流れるオシャレな雰囲気。
やはりさりげなく工芸品の器などが展示されています。
アイスクリームが食べ放題。ドリンクはヨーグルトドリンクの他にビールがありました。
小さめのポーションなので女性にも飲みやすいです。
バーラウンジ
時系列は飛びますが、夕食後にバータイムのラウンジに行って見ました。
ライブラリー奥のバーが閉鎖されているので、ロビーラウンジが夜はバーになります。
温泉旅館のラウンジはとかく閉店が早いものですが、松乃碧ではかなり遅い時間まで開いていて助かります。
「松乃碧」の名前を冠したカクテルをお願いしました。碧色が美しい。
メドックなどの高級ワインも一杯から頼むことができます。
ナッツやチーズなどのおつまみも全てインクルーシブ。
加賀屋別邸松乃碧は、まさに大人のための別天地なのでした。
加賀屋別邸 松乃碧の客室とアメニティをレポしてみました↓
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加賀屋別邸 松乃碧の客室とアメニティをレビュー!インクルーシブプランの楽しみ方|宿泊記②
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