2020年秋、GoToキャンペーンたけなわの9月下旬、山梨県笛吹川温泉の人気旅館「坐忘」に宿泊してきました。
日本ワインの産地として名高い、山梨県甲州市塩山に位置するこの旅館は、日本最古のワイナリーとされる「まるきワイナリー」が経営しています。
キャンペーンのためか予約が取りにくい状況下ではありましたが、運よく離れの露天風呂付きの部屋をゲット。
一泊2食付き・大人2名の通常料金が86020円。(税・サービス料込み)
GoToキャンペーンで14000×2名分の割引があったため支払い金額は約58000円でした。
本記事はその宿泊レビュー記事になります。
目次
笛吹川温泉「坐忘」の概要
「坐忘」は、広々とした敷地に客室はわずかに19室。
人気旅館なので週末は高い確率で満室になりますが、ゆとりを持って建てられているので「人が多い」という印象にはなりません。
決してゴージャスとか華やかという雰囲気ではなく、むしろ素朴な感じの佇まいが何とも癒されるんですよね。
「坐忘」は、国道140号線から脇道に折れて笛吹川を渡ったところにさりげなく建っています。
国道沿いのこの看板が目印。↓
笛吹川にかかる「富士見橋」を渡ります↓。 渡り終えたところにも坐忘の看板が。
玄関前に車をつけると、チェックインタイムであればお出迎えの人々がわらわらと出てきて扉を開けてくれたり荷物を預かってくれたり。
鍵を渡して駐車をお願いするバレットパーキングなのでラクです。
↑「坐忘」のエントランス。癒しの時間の始まりです♪( ´▽`)
笛吹川温泉「坐忘」にチェックイン
館内に入って最初に目にするしつらえ。オブジェに見立てたワインボトルと生花が宿泊客を出迎えてくれます。
黒い壁に「笛吹川温泉 坐忘」のくずし字がなんともシック。
ロビーのソファに案内され、まずはお茶とお菓子でリラックス。ゆったりと座ってチェックインできます。
本日のお菓子はシャインマスカットが一粒丸ごと入った和菓子でした。外側はもちもちしていますが甘すぎず、食感はさっぱり。↓
チェックインが済んだら部屋へ。今回は「別邸 離れ」というカテゴリーの部屋なので、本館を出て石を敷き詰めた小道をちょっとだけ歩きます。
さりげない感じの日本庭園が目に優しい。↓
「別邸 離れ」の部屋は全部で8室。
少しずつ間取りが違い、それぞれに日本古来の伝統色を表す名前がつけられています。
外観はご覧のように、豪華というよりむしろ素朴。
日本の田舎の民家を模したような雰囲気の和風ヴィラといった趣です。
本日のお部屋。↓「利久茶」という名前でした。
茶人・千利久が好んだ色とされ、少し緑色がかった茶色っぽい色のこと、との説明でした。なんとも風雅。
「坐忘」別邸 離れのアメニティと客室露天風呂
ガラガラと引き戸を開けて中に入ると、玄関内にも生花が。
右側の部屋がリビングにあたる和室、奥が寝室、その手前の廊下は洗面所と浴室につながっています。広いです。
なお外を歩くため、玄関にはスリッパではなく草履が標準装備されていました。
リビング和室はこんな感じ。
離れの定員は大人1〜4名で、子どもは宿泊できません。
寝室は洋室でツインベッドが2台。3人以上で宿泊するときは和室を使うものと思われます。
壁紙の色も部屋によって違うそうで、この部屋は「利久茶」なので茶色と抹茶色が使われているのかな。
洗面所にシンクは2つ。これは女性グループ客にはありがたいです。
拡大鏡も置いてあり、壁に取り付けられていないので便利。
アメニティも豊富。
館内着として各自に浴衣とはんてん・草履を履くための靴下も装備。寝巻きは別に備えてあります。
歯ブラシなどの洗面用具のほか、以下のようにボディソープ、シャンプー、コンディショナー、女性用基礎化粧品。
巾着の中には男性用には髭剃り用品、女性用にはシャワーキャップ、コットンなど。
小物を入れるのに便利な巾着はお持ち帰りできます。↓
温泉掛け流しの露天風呂はこちら。緑が間近に感じられてとても爽やかです。
お湯は熱くもぬるくもなく、深夜でも早朝でも快適に入浴できます。
「坐忘」ライブラリーラウンジ
「坐忘」本館にはライブラリーと名の付く和風ラウンジがあり、宿泊客は誰でも浴衣で寛ぐことができます。↓
ラウンジは2階。草履を脱いで入ると、和風庭園を見下ろす広々とした空間が。
宿泊客は思い思いに雑誌をめくったり居眠りしたりしてゆったりとした時間を過ごします。
ライブラリーにはコーヒー・紅茶のほか、経営元のまるきワイナリーのワインが置いてあり、無料で試飲が可能。
通常3〜4種類が置いてあり、気に入ったものは売店で購入できます。
この太っ腹なラウンジは夜11時まで利用可能。
都市部のホテルのクラブラウンジと違い、夕食後にも寛げるのがポイント高いですね。
笛吹川温泉「坐忘」の予約はこちらから↓
「坐忘」大浴場
大浴場は男女入れ替え制です。
内風呂と露天が1つずつ。かなり広く、ゆったりと入れます。
大浴場には以下のアメニティが備えられており、ほぼ手ぶらで利用が可能。
ボディーソープ、シャンプー、リンス、ハミガキセット、カミソリ、シャワーキャップ、くし、タオル、バスタオル、浴衣、スリッパ
満室でもゆとりがあるのは、露天風呂のついている部屋が多く、大浴場を利用しない人もいるためでしょうか。
「坐忘」の夕食
食事は、石畳の小道を奥に進んだところにある古民家を改造した食事処で。↑鄙びた感じが良いですね。
夕方6時30分前になると、各部屋に中居さん達がお迎えに来てくれます。
足元をほのかな明かりで照らされながら、各々奥の古民家へ向かうのはちょっとした儀式のよう。
なお夕食時のドレスコードは浴衣、はんてんで問題ありません。
夕食は部屋のカテゴリーによって会場内の場所が微妙に違います。
「離れ」に宿泊した今回はカウンターで頂きました。
コロナ対策により、隣のお客さんとの距離はは2席分空いていました。
写真は長〜い夕食のお品書き。料理長自らの筆によるものだとか。(読めない‥(;´д`)
「坐忘」の食事はやや変わっていまして、「茶料理」としてまず一汁三菜から始まります。
茶料理とは、茶事でもてなす懐石料理のこと。カウンターに座ると料理長自ら料理の説明をしてくれます。
品数が多いので全部はここに載せきれないので一部だけを。さすがにワインがよく合います。
せっかくなので、メニューに合わせて組まれた「マリアージュ」4種のグラスワインのセットをお願いしました。
「坐忘」名物料理・乾徳山産の天子 炭火焼↓
乾徳山とは、笛吹川上流の標高2000メートルを超える山。その麓でとれた天子(ヤマメ)を炭火で焼いたもので、頭から全部食べられます。
甲州牛・ワイン豚・地鶏から成る肉料理。シンプルに塩とワサビで頂きました。
手前の石の上でもう少し火を通すこともできます。
コースの最後の方に出てきた「八寸」。
焼いた秋刀魚、銀杏、里芋、アワビ、雲丹など。
味が濃厚で、まるきワイナリーの古酒「リザーブド甲州」とよく合っていました。
このように、豪華なディナーとか高級な日本料理という感じではありません。
素材を大切に、手をかけて作り込まれたヘルシーな「茶懐石」をゆっくり頂くのが何よりのご馳走という感じがします。
「坐忘」の朝食
朝食も手が混んでいます。写真は一膳目。ご飯とお味噌汁はお代わりできます。
この他にサラダと選べるドレッシングが付いていました。
最後にどーんと出てきたのはこちら。
「信玄瓢箪」と名付けられた瓢箪の中にはお蕎麦が入っていまして、5つのパーツに解体するとお蕎麦セットになります。
昔、甲斐の武将・武田信玄が戦の折に瓢箪を持ち歩いた故事に因んでいるそうです。
これだけ食べても胃にもたれることがないのは、カロリーが抑えられているからでしょう。
健康的な日本の朝ごはんのちょっと豪華バージョンでした。
笛吹川温泉「坐忘」別邸 離れの感想
ラクダは坐忘に宿泊するのは3回目ですが、離れは初めて。
「別邸 離れ」は一軒家のように広くて、とにかく造りに余裕があります。
日本庭園を見渡せる間取りではないのがちょっとだけ残念ですが、ゆっくりと露天風呂に浸かるには最高と思いました!
さて、以上の宿泊スペックで、通常料金は一泊二日夕朝食付き・大人2名で税・サービス料込み86020円。
決してお安くはありませんが、べらぼうに高額ということもありません。
庶民のラクダ家でも頑張れば年に一回くらいならなんとかなるレベル。
ただ今年はちょっと様子が違います。
GoToキャンペーンのおかげで、一人当たり14000円、二人で14000×2=28000円の補助がありました。
おかげさまで支払い金額は約58000円に。
そのためか、もともと週末には予約が取りにくい旅館でしたが、GoToの終わる2月1日までは連日満室で、現在も空きがありません(;´д`)
大人の小旅行におすすめのこの旅館、キャンペーンがなくても宿泊する価値はアリ。
2月1日以降なら予約が可能ですのでチャンスです。
一部報道によると、公明党がGoToキャンペーンの延長を申し入れているとのこと(10月21日・日経新聞)。
もしかするとGWあたりまでGoToが延長されるやもしれません。
もしも延長されたら、またしてもあっという間に予約が埋まってしまいそう。
お早めの予約ゲットが吉と存じます。
大人のためのワインと露天風呂のお宿、笛吹川温泉 坐忘。
この機会に、一度ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
笛吹川温泉 坐忘のご予約はこちらから↓
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