7月5日に行われた東京都知事選挙で、現職の小池百合子氏が366万票を得て圧勝したのは記憶に新しいところです。
告示に先立った5月29日、ノンフィクション作家石井妙子氏による労作「女帝 小池百合子」が出版され、大きな話題となりました。
小池氏を厳しく糾弾する衝撃的な内容で、一部品切れとなるベストセラーになっています。
ただ、この作品の内容は小池氏の再選にほとんど影響を与えなかったように見えます。
多くの有権者が都政について現状維持を選び、小池氏は再選されました。
投票日から1週間弱、10日現在のツイッターの反応を追ってみたいと思います。
目次
小池百合子氏の再選を支持する声
私は東京都ではないのだけど、都知事選、小池さんが良いなと思ってた。たるみシワのおじさんより、やはり画面に華がある。綺麗だし、マスクもオシャレで可愛いかったし。毎日見るからさ、やっぱりおっさんより、小池さんが映ってた方がいいなって。#小池百合子
— モモコ (@yuns2tama) July 7, 2020
早くも4年後が心配になる。国政では自民推しだけど、都知事は都民ファーストであって欲しい。
小池さん、3期連続やってくれないかな。年齢的にきついかな。。
都民ファーストの方々は頑張ってこの4年で爆進していただきたい。応援します。— Rumi (@jui93226490) July 5, 2020
小池さん強し!!!
2期目も頑張れ!!!! pic.twitter.com/JuHNc7AbrU— 気になるニュース (@Obenkyo_y) July 5, 2020
素直に現職の再選を祝う人々。
比較的若いと思われる女性の方のツイートが目につきました。
「小池さんおめでとうございます!2期目も頑張ってください」のような一般的なツイートがほとんど。
正直、小池氏を熱烈に支持するツイートを探すのが困難でした。
「有権者は消去法で小池氏に投票した」との一部の論評を裏付けるものと感じました。
小池百合子氏の再選に複雑な目を向ける人々の声
「女帝 小池百合子」を持ち出さずとも小池氏の再選に複雑・微妙な反応を見せるツイートは実に多かったです。
俺自身は小野さんに投票したけど、小池さんに投票した人も他の候補者に投票した人も、ディスる気にはなれない。割り切れないものを感じながら、悩みながら投票した人も少なくないと思うのです。
— 勝川 俊雄 (@katukawa) July 6, 2020
切迫した生活の不安がない人は、宇都宮さんが「生活に苦しむ人を救う」と言っても響かないし、太郎さんなんておっかない存在にしか見えませんよ。自分の生活を破壊されるんじゃないかと思ったのでは?他者への想像力に乏しく、とにかく「変わる」ことが最も怖い人たちが、小池さんを選んだのでしょう。
— Maki ISHIKAWA (@beorganic_maki) July 6, 2020
昨日TVで「なぜ小池さんに投票したか?」というインタビューに「小池さんがリップを塗り忘れてる時があって女として共感したし頑張ってるな、可愛いところがあるんだなと」みたいなこと言ってる女性がいて、事実なら、世間って思ってる以上に何も考えてないって分かってたけど改めて絶望したな。
— れいあ (@reia0427) July 6, 2020
うるせえ
小池都知事 「フレイルでワイズ・スペンディングなグレーター東京を目指します」https://t.co/FDMKKFnV5M
— ネコ (@nekko_mof) July 6, 2020
最後の方のツイート面白いですね。 「うるせえ」と一言(笑)。
確かにフレイルなワイドスペンディングの他にも、アウフヘーベンやウィズコロナなどの謎フレーズが耳に残っています。
また、「可愛いから」「ステキだから」「テレビでよく見かけるから」などの理由で小池氏に投票した人々の、政治参加意識の低さを嘆く意見も散見できました。
小池百合子氏の再選に批判的な人々
小池百合子氏に批判的な人々のツイートはたくさんあり、選ぶのが大変でした。
小池百合子に興味があるのは、都政でなくて渡世です。
— a pair of glasses (@pair_glasses) July 7, 2020
「#女帝 #小池百合子」(文芸春秋)の著者、石井妙子さんにインタビューしました。都知事選について「『見える化』ではなく、『見えない化』をしたんです。攻めるのは得意だけど、守るのは不得意。だから、テレビの討論会に出ることも避けた」。なるほど。 https://t.co/EAfrlQSe00
— 齊藤信宏 (@nobusaitoh) July 9, 2020
マジで小池百合子の政策のどの辺が支持できるか説明してくれる人いる?
— katuodayo (@katuodayo1) July 6, 2020
また、小池氏のコロナ対策の不備を指摘するツイートも多くみられました。
今日は220人の感染確認
このまま冬になったらわたしも大事な人達も危ないよなー
都知事は本当に小池さんで良かったのか?
小池百合子に入れた都民は何に期待してんだろー…— TOMOMI (@TOMOMI89880679) July 9, 2020
【松井一郎 維新伝心】一般有権者には小池百合子氏の“失敗”見えず コロナ感染者連続3ケタ…「緊張感の欠如」感じざるを得ない https://t.co/7YFeuY0kHs @zakdeskより
— 田舎暮しの唱悦 (@shoetsusato) July 9, 2020
小池百合子氏の今後の動向を注視する声
「小池百合子氏がこのまま都知事で終わって満足するわけがない、必ずなんらかの手段で国政に出てくるはずだ。その時が恐ろしい」という声もかなりありました。
初の女性総理。小池にとってこれほど欲しい栄誉はないはずだ。そして安倍と小池の確執。稲田が自民党総裁選に動き出したことは、何か意味があるはずだ。小池とすれば、初の女性総理の座に稲田が就くのは死ぬほど嫌なはずだ。とまれ、こんなくだらないことに一億三千万の命が左右されていいはずもない。
— fkngtkma 政治の話を普通にしよう (@tkmafkng) July 6, 2020
来年もう一度都知事選があるだろう。小池は来年国政に戻る。二階とくっついてるのはそのため。二階にとっても小池は切り札。小池は案外安倍と握り大阪の吉村あたりを抱き込んでまさに日本の女帝を目指すかも。この辺り思想的地盤は同じ。大日本帝国。野党はとにかくまとまれ。 https://t.co/gQUrIAtF2h
— 佐藤 章 (@bSM2TC2coIKWrlM) July 7, 2020
圧勝で再選を果たした小池知事。「女帝 小池百合子」の著者石井妙子さんはスポーツニッポンの取材に対し、こうも語っている。「彼女は国政に未練がある。どこかで口実を見つけて「責任を取って都知事を辞める」と言い出し、国政復帰を狙うかもしれない」。東京五輪の中止が決まればあり得ることかも… pic.twitter.com/9rqaQCJ01f
— 新聞うずみ火 (@shinbunuzumibi) July 5, 2020
https://twitter.com/nabe10101948/status/1280361761804177411?s=21
実に賑やかです。
これらの意見を持つ人は、小池氏が任期をまっとうする可能性は極めて低く、もはや「いつ都政を投げ出すのか?」ということに興味が移っている模様。
ラクダもほぼこの意見に賛成です。
ラクダは考える
私は、今回の都知事選では、特に「小池氏がどんな勝ち方をするか」に興味があり、ずっとウォッチ してきました。
結果はご覧の通り。
まだまだこの国ではテレビの力が強く、ほぼ毎日ゴールデンタイムのお茶の間に出演していた小池氏の圧勝となりました。
服装とマスクとの巧みなコーディネート、掲げるパネルの色まで計算された小池氏の派手なパフォーマンスは、特に女性たちの共感を呼びました。
少し注意して調べれば、小池氏の弱者への冷ややかな態度や政治公約への不誠実さを指摘する声は枚挙にいとまがありません。
小池百合子氏は、まさに「自分ファースト」という言葉がぴったりの人であり、自身をアピールすることにのみ長けた、本来は政治家に不向きな性質の人と考えています。
ただ、このまま小池氏が都知事のままで政治家としての活動を終えるなら、問題は都政の中だけで収まります(それでも首都なので影響は大きいですが)。
ですが、もし彼女が本当に首相を狙っているとしたら、正直恐ろしい。
1億3000万人近い人口を持つ日本という大国を率いるだけの器量も覚悟もなく、ただ「初の女性首相になりたい」だけの総理大臣が誕生することになります。
その時、この老い行く国はどうなってしまうのでしょうか。
そんなことにならないようにとの願いからこの記事を書いています。
一人でも多くの人に小池百合子氏の本当の姿を知っていただくために、この本お読みくださることを強く願っています。
✳︎7月10日現在、AmazonのKindle版でのみお求めいただけます。
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