任期満了に伴う2021年秋田県知事選挙は18日に告示されました。4月4日が投票日で、即日開票されます。
現職と新人合わせて4人の候補が出馬しており、活発な選挙戦となる模様です。
本記事では、4人の立候補者それぞれの政策や政治スタンスなどを、候補者本人のウェブサイトやTwitterなどの公開情報をもとにまとめてみました。
4月4日に向けて、投票のご参考になれば幸いです!
目次
2021秋田県知事選挙 立候補者の顔ぶれと主な支援者・団体
2021年3月18日告示日の本日、秋田県知事選挙への立候補者の顔ぶれは以下の通りです。(届け出順・敬称略)
- 山本ヒサヒロ(ヤマモト・ヒサヒロ)70歳・無所属 新人 会社経営者/秋田県美容生活衛生同業組合理事長
- 村岡としひで(ムラオカ・トシヒデ)60歳・無所属 新人 会社役員 前衆議院議員
- 佐竹のりひさ(サタケ・ノリヒサ)73歳・無所属 現職 秋田県知事
- あいば未来子(アイバ・ミキコ)50歳・無所属 新人 団体職員
山本ヒサヒロ氏
山本ヒサヒロ氏は秋田市内で美容室を複数経営し、ヘアデザイナーとして活躍してきました。
氏が考案したヘアカッター「レザルテ」や、新しいパーマネント技術などは美容界において高く評価されています。
また環境に対する意識が高く、2001年には自身が製作したソーラーカーでオーストラリア大陸横断に成功。
現在では風力発電に注目し、プロジェクト「風の王国」を立ち上げるなど盛んに活動しています。
-
山本ヒサヒロ氏の経歴と選挙公約|2021秋田県知事選挙に立候補した理由とは?
続きを見る
知事選挙では特定の政党の支援を受けず、出身校である秋田高校の卒業生や美容関連業界の有志の応援を受け、SNSで発信しつつ沿岸部を中心に講演を行うなどして支持を訴えかけています。
村岡としひで氏
村岡としひで氏は由利本荘市出身の元衆議院議員。元内閣官房長官の村岡兼造氏の次男です。
父の兼造氏は海部内閣で運輸大臣を、第2次橋本内閣で官房長官を務めた自民党の有力議員でしたが、としひで氏自身は非自民党の政党を渡り歩いてきました。
2012年、2014年の衆議院議員選挙では秋田3区にて日本維新の会(維新の党)から出馬し、比例で復活当選。
2017年の衆院選では希望の党から立候補し落選しました。
-
村岡としひで氏の経歴・学歴と家族|2021年秋田県知事選挙の公約と評判は?
続きを見る
村岡氏は特定の政党の支援を受けないとしていますが、自民党を離党した県会議員や無所属議員の一部、長谷部誠由利本荘市長が支持にまわっています。
地元の由利本荘市や秋田市などを中心にミニ講演会や街頭演説を重ね、SNSも駆使して浸透を図っています
佐竹のりひさ氏
4選を狙う現職の佐竹のりひさ氏は角館市出身。
東北大学工学部を卒業して1972年に秋田県庁に入庁、一貫して地方行政分野を歩いてきました。
清和源氏の流れをくむ佐竹北家の末裔で第21代当主であることから、県民に「殿」という愛称で呼ばれることも。
ネコ好きで知られ、ロシアのプーチン大統領から贈られたシベリア猫「ミール」を含む7匹のネコと同居しています。
-
佐竹敬久氏の学歴・経歴と家族|現職秋田県知事は殿様家系の子孫!2021知事選挙での評判は?
続きを見る
佐竹氏は知事選挙には2009年から3期連続して安定的に当選し、堅い地盤を持っているとみられます。
公明党の推薦、自民党・社民党県連の支持、さらに連合秋田と県農協政治連盟の支持を得て組織的に闘います。
あいば未来子氏
団体職員で無所属新人のあいば未来子氏は、唯一の女性候補で50歳。
日本共産党秋田県委員を勤めており、同党の推薦を得て戦います。
新日本婦人の会秋田県本部前事務局長。また同会の中央委員を務めた経験もあります。
新日本婦人の会の活動は共産党の機関紙「赤旗」に掲載され、関係の深い組織となっています。
2021秋田県知事選挙 立候補者の政策
山本ヒサヒロ氏の政策のポイント
ココがポイント
「新しい風 新しい秋田」
ポイント
- コロナ対策秋田モデル(美容組合で実践)で県民に安心を
- 経営者の力で、ビジネスの世界で選び選ばれる、経済的豊さが得られる秋田へ
- SDGs(持続可能な社会を目指す開発目標)先進県秋田へ
- 県民のため、地域のための風力発電にチェンジ!
環境意識の高い山本ヒサヒロ氏の政策は先進的。
SDGsトップランナーとして全国の模範になるような秋田県を目指します。
洋上風力発電計画は現状から変更し、より地元経済に貢献できる方式に改めるのが目標。
また経営者の視点から、ビジネスの世界で通用する、経済的に豊かな秋田県へと変革することを公約に掲げています。
コロナ対策では、県内の美容組合で実践して効果を上げているとみられる「秋田モデル」を採用し、県民に安心をもたらすとしています。
村岡としひで氏の政策のポイント
ココがポイント
「秋田県政再起動!」
- 早急なワクチン接種とPCR検査の充実、医療機関へのサポートにより万全なコロナ対策を
- 「秋田県女性活躍10ヶ年計画」により、日本一女性が活躍する秋田へ
- 「賃金アップ官民協働戦略」で働く人の賃金を大幅にアップ。また売り上げ100億円以上の地元資本企業が10社以上となるよう県が推進
- 23年連続がん死ワースト1位からの脱却を図り、世界最先端型消化器がんセンターの設立を目指す
- eスポーツ、サブカルチャーを成長産業として推進。また「脱炭素社会」により新たな雇用を創出する
政治経験の豊富な村岡としひで氏の政策は具体的。
「突破力により現状からの再起動をはかる」ための政策が盛り沢山です。
「県の課題である人口減少や少子化に歯止めがかかっていない」として佐竹県政を批判し、政策論争を仕掛ける模様。
秋田県の持つリソースを発展させながら、女性の活躍や県民の賃金アップ、がんによる死亡率の高さなどの問題を改善させるのが目標です。
かなり実現のハードルの高い公約もあり、具体的な方策をどれだけ示せるかがポイントです。
佐竹のりひさ氏の政策のポイント
ココがポイント
「非常時にこそ積み重ねた経験が生かされる」
- コロナ危機と真っ正面から向き合う。公助の発揮、産業への緊急支援、医療従事者への支援と検査・福祉体制を充実させるのが最優先課題
- コロナ禍であっっても成長産業の拡大や人材育成、交通基盤の整備は続ける
- コロナ後はサッカースタジアムやアリーナ建設構想、インバウンドを含む観光業の復活などの活性化政策に取り組む
- SDGs(持続可能な社会を目指す開発目標)の共通理念を持ち、「適度なグローバル化」「デジタル化」「差別のない多様性に満ちた社会」の方向へ
- 「秋田の可能性」に集中的に取り組むことにより、人口減少対策や秋田県経済の再生を図る
4選を目指す現職の佐竹知事。
現在進行中のコロナ危機に対して、「真っ正面からしっかり向き合い、今を乗り切る」ことが何よりも重要としています。
「今後も市町村と連携して政策に取り組み、現状の政策を継続することが安定的な県政につながる」とのことで、まずは県政の継続性を訴える方針です。
コロナ収束後には、構想のあるサッカー場やアリーナ建設のほか、SDGsやグローバル化を進めて秋田の可能性を拡げる政策に取り組むとのこと。
それにより本来の課題である人口減少や経済再生につなげるとしています。
あいば未来子氏の政策のポイント
ココがポイント
「女性の視点で県政を変える」
- 女性の地位向上・格差是正
- 自民政治に漬かった候補者に県民のための政治はできない
- 女性の視点で県政を変える
- 切実な女性の思いやリアルな状況を県政のトップとして解決する
あいば未来子氏の写真はまだ選挙ドットコム上にアップされておらず、政策を掲げたご本人のウェブサイトも見当たりません。
あいば未来子氏は、新日本婦人の会県本部 前事務局長なので、同会のウェブサイトの政治スタンスと親和性が高いのではないかと見ます。
同会HPのトップには「平和とジェンダー平等の実現へ」との文字とともに「憲法まもれ」「NO WAR」などのプラカードを掲げた女性たちの写真がアップされています。
主に「女性視点」を全面に押し出し、現職への批判票の掘り起こしを狙う方針なのではと予想します。
2021秋田県知事選挙 立候補者に対するネットの反応
【秋田県知事選挙】PCR検査拡大を公約として掲げるのは、共産党推薦のあいば氏のみですか。私は共産党員でも何でもないですが、非科学が大嫌いです。
今後変異株も入ってくるでしょう。
自治体の長次第で生存が決まります。コロナをなめていない方が県知事になるのが好ましい。 https://t.co/aIPG7elhAM
— Akira Sugizaki@co-LaboJuku (@etoshinonline) March 17, 2021
#秋田県知事選挙
佐竹さんが常にマスクで演説してるのに対して、村岡さん、相場さんがマウスシールド、山本さんはノーマスクか。
とりあえず、コロナ対策としては佐竹さんがリードかな。— ロングロー (@longlow1) March 18, 2021
秋田県知事選は山本久博さんを当選させよう。
投票率7割超えて政党色のない山本さんが秋田を救う。
山本太郎さんとのコラボもやる価値あるかと。#山本久博 #秋田県知事選 #秋田秋田県知事選が告示、4人立候補 自民県議の支持割れる:朝日新聞デジタル https://t.co/uRUpf6ya33
— 稲美弥彦 (@rosmir1854tb) March 18, 2021
#秋田県知事選挙
千葉県知事選挙は個性的な候補者で話題もあるみたいですが、我が秋田県知事選挙は老人クラブの会長選挙みたいになってる。あ、秋田県の為に頑張れ…
— よしお (@kuzutaro2) March 18, 2021
秋田県知事選挙も間近か。
意外と新人候補、票を取りそうな感じだな。
寒いなか、孤独の戦いの姿を見せながら、政策を訴えてきた姿を、世間は見てるのだろうね。— 笹山登生 (@keyaki1117) March 12, 2021
まだまだ静かな秋田県知事選挙に関するツイッター。
告示日を迎え、徐々に盛り上がっていくことを期待したいと思います。
まとめ
- 2021年の秋田県知事選挙は4選を目指す現職に対し新人3人が挑む選挙戦の構図
- 賑やかな千葉県知事選挙に対し、もの静かで落ち着いた雰囲気
- 堅い地盤を持つ現職に対し、新人3人が政策論争によりどれだけ支持を得られるかが焦点
2021年4月4日投開票の秋田県知事選挙・候補者4人の顔ぶれとそれぞれの政策についてお伝えしました。
破天荒な千葉県知事選に比べて大人しい印象の秋田県知事選挙。
雰囲気は物静かであっても、候補者による活発な論戦を期待したいところですね!(^○^)
美容院経営者で環境問題に関する意識の高い異色の候補者・山本ヒサヒロ氏についての記事はこちらから↓
-
山本ヒサヒロ氏の経歴と選挙公約|2021秋田県知事選挙に立候補した理由とは?
続きを見る
元衆議院議員、豊富な政治経験で現職に挑む村岡としひで氏についての記事はこちらから↓
-
村岡としひで氏の経歴・学歴と家族|2021年秋田県知事選挙の公約と評判は?
続きを見る
現職の佐竹のりひさ氏の経歴や学歴、ネコ好きのエピソードについて興味のある方はこちらからどうぞ↓
-
佐竹敬久氏の学歴・経歴と家族|現職秋田県知事は殿様家系の子孫!2021知事選挙での評判は?
続きを見る